人の生死と向き合うことになるのが、医療にたずさわる看護師の務めです。
総合病院などの勤務ともなると、人の生死が行き交う場所で毎日働くことになります。
回復の見込みがなく、人生の終末期を過ごす患者さんが入所する病棟は、人の死に直面することも多い場所です。
仲良くなった患者さんが、明日にはもういないかもしれないという気持ちを抱きながら、毎日の看護にあたることになります。
患者さんの病状が目まぐるしく変わる急性期病棟では、慌ただしい現場の仕事に追われながら、気持ちの整理がつかないまま患者さんの死を看取ることになるでしょう。

しかし同時に看護職は、かけがえのない命と向き合える仕事でもあります。
例えば、延命治療を望んでいない患者さんが自らの死を受け入れて現状と向き合う姿を見て、限りある命に気付かされることも多いです。
産科で助産師として働くことになれば、命を懸けて生まれてくる小さな命の尊さに触れることもあります。
多忙な病院勤務では、どうしても事務的に作業をこなす場面も出てくるため、人の死に慣れてしまうことに罪悪感を抱く場面もあるでしょう。

それでも看護師や助産師として働く限り、人の生死から遠ざかることはできません。
医療の現場では、患者さんが穏やかに命をまっとうできるよう、見守り続けることもまた看護職の仕事なのです。
気持ちに折り合いをつけられず、看護職を続けることに不安を抱いてしまった時は、焦らずに自分の中でゆっくり感情を消化することが大切です。
生と死との向き合い方は、看護職として経験を重ねる中で徐々に変化していくこともあるでしょう。

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